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「岩国のシロヘビ」についての資料館
 
  天然記念物「岩国のシロヘビ」について  
 シロヘビは長さ180cm、胴回り15cm余りです。目はルビーのように赤く、全身は白く光沢があり、清楚な姿でとても神秘的です。性質はおとなしく温順で人に危害を加えることもありません。このシロヘビの最初の記録として残っているものは、今から270年前に書かれた「岩邑年代記」です。そこには1738年6月、千石原(現在の横山三丁目:岩国城城門付近)に出現と記されています。
 シロヘビの誕生がいつ煩かは不明ですが、約380年前、関ケ原の戦いで岩国に移封された17代藩主吉川広家が錦見一帯で米作りに努めた頃、多くの米倉でネズミをエサにしていたアオダイショウの色素細胞がない変種で、それが遺伝し生まれてきたとされています。当時の人々はこの珍しいヘビを、有益で幸運を呼ぶ家の守り神として大切に保護したと考えられ、その数も増したといわれています。
 大正13年12月9日、錦川をはさんだ今津、麻里布、川下地区が国の天然記念物に指定され、昭和47年8月には「岩国のシロヘビ」と指定替えされました。この中で麻里布地区は昔からのシロヘビに加え、川下地区は旧家が多く、倉庫や石垣、水路など生息条件の良いことが、この地区に多く見られる理由といえます。しかし、近年生息地域の都市化が進み、餅となるネズミ等の動物相も変化するなど、環境の変化により、その生息数は減少しつつあります。
 吉香公薗と今津町天神山には、シロヘビの観覧施設があり、いつでも美しい姿を見ることができます。(財)岩国白舵保存会では岩国市と共に、官民一体の保護保存活動を進めているところです。
  「岩国のシロヘビ」天然記念物指定の経過  
名   称 天然記念物「岩国のシロヘビ」
指定年月日 昭和47年8月4日
主な生息地 山口県岩国市一円

 シロヘビは、昔から岩国市内に生息しているもので、商売繁盛、開運の守神様などと言い伝えられており、住民から愛護されています。大正13年に主な生息地として今津、川下、室の木地区が国の天然記念物の指定を受けていましたが、その後、世界的にも、学術的にも貴重なヘビであることが認められ、シロヘビそのものが天然記念物となりました。
 現在は、生息地域が都市化されたためか、シロヘビの数が減少しつつありますので、岩国市においてもシロヘビの保護、保存対策につとめております。このシロヘビは、勝手に捕獲したり、飼育すると法律で罰せられます。
  ジャパンスネークセンターのシロヘビに関する研究  
 ジャパンスネークセンター(群馬県大田市)では、天然記念物「岩国のシロヘビ」を絶滅の危機から救うため岩国市ならびに文化庁の委託研究を受けて、昭和48年度から「シロヘビの飼育、繁殖に関する研究」および「シロヘビ幼蛇の餌づけに関する研究」を行っています。
 また、岩国市の保存施設に発生しているシロヘビの諸疾病を防止するため「シロヘビ疾病の病理学的研究、治療および予防に関する研究」も緊急かつ重要な研究として進められております。
シロヘビ幼蛇および成蛇に見られる皮膚疾患については、それぞれの病因が解明されつつあり、それに対する治療や予防に関する研究が進められています。
 また産卵、孵化ならびに幼蛇の餌づけに関する研究では、大きな自信も得ており、「人工飼料による餌づけの研究」も行われ多くの成果をあげています。
  古文書にみられるシロヘビ  
 天然記念物「岩国のシロヘビ」は、山口県岩国市の限られた地域にだけ生息する世界的にも珍しい蛇です。このシロヘビが初めて文献にあらわれたのは、1738年(元文3年)の「岩邑年代記」にある記録で「岩国市横山の千石原御門付近にシロヘビが一匹いた」という意味のことが書かれています。
 また、「今津の錦川の河口に吉川藩の米蔵が沢山あり、この米を食べるネズミを常食としていたアオダイショウが、白化シロヘビになった」という伝説が伝えられています。このことは、「錦川志」という古文書にも記述されており、事実だったようです。
 岩国の人々は、このシロヘビを幸福の神として大切にし、弁天様のお使いで、商売繁盛の神、金運の開ける神として崇拝しています。この珍しいシロヘビが、今日まで絶滅を免れて来たのは、このような岩国市民の深い崇拝の念と愛情があったからなのです。
 
 

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